てぃーだブログ › ナゴランの見上げる空 › 雑記 › リュウキュウエビネ。

アルバム (Facebook or Picasaへのリンク)
◆ナゴラン Sedirea japonica
Sedirea japonica(001~)  Sedirea japonica(101~)  Sedirea japonica(201~) Sedirea japonica(2012)
Sedirea japonica(2013)
Phal. japonica(2014)
Phal. japonica(2015)
 2013.05.25 オリオンビール名護工場のナゴラン


◆展示会
 2017.03.24 第47回北部らん友会・春の展示会
 2017.03.09 第35回新報蘭フェスティバル
 2016.11.25 北部らん友会 第26回秋のらん展
 2016.11.18 中部ラン友会 蘭展示即売会
 2016.11.11 第46回沖縄県蘭協会展示会
 2016.03.25 第46回北部らん友会・春の展示会
 2016.03.21 APOC12 アジア・太平洋蘭会議 タイ
 2016.03.03 第34回新報蘭フェスティバル
 2015.11.13 第45回沖縄県蘭協会展示会
 2015.04.10 第38回全沖縄らん展示会
 2014.03.28 北部らん友会 第45回春のらん展示会
 2014.03.19 第33回新報蘭フェスティバル
 2015.05.27 第7回合同展示会
 2014.02.20 中頭ラン同好会 洋ラン展示即売会
 2014.11.28 北部らん友会 第24回秋のらん展
 2014.11.21 中部ラン友会 蘭展
 2014.10.31 第44回沖縄県蘭協会展示会
 2014.04.10 第37回全沖縄らん展示会
 2014.03.29 北部らん友会 第44回春のらん展示会
 2014.03.25 北中城村ラン同好会 展示即売会
 2014.03.15 第32回新報蘭フェスティバル
 2014.03.02 第6回合同展示会
 2013.12.21 中頭ラン同好会 洋ラン展示即売会
 2013.11.29 北部らん友会 第23回秋のらん展
 2013.11.24 中部ラン友会 蘭展
 2013.11.01 第43回沖縄県蘭協会展示会
 2013.10.12 熱帯ドリームセンター秋のオーキッドフェア
 2013.05.18 第1回名護ラン展示観賞会
 2013.04.13 第36回全沖縄らん展示会
 2013.03.29 北部らん友会 第43回春のらん展示会
 2012.03.08 第31回新報蘭フェスティバル
 2012.11.23 北部らん友会 第22回秋のらん展
 2012.11.02 第42回沖縄県蘭協会展示会
 2012.10.01 熱帯ドリームセンター 秋の県内愛好家自慢の蘭展
 2012.04.12 第35回全沖縄らん展示会
 2012.03.30 北部らん友会 第42回春のらん展示会
 2012.03.08 第30回新報蘭フェスティバル
 2012.02.24 第4回合同展示会(県南部)
 2012.02.04 沖縄国際洋蘭博覧会2012
 2011.11.25 北部らん友会 第21回秋のらん展
 2011.11.04 第41回沖縄県蘭教会展示会
 2011.10.21 熱帯ドリームセンター 秋のらん展

ナゴランの育て方(ブログ内リンク)>
・2014.4.14 沖縄板 ナゴランの育て方 - pdf
・植え替え 水苔編 2012.10.28
・植え替え バーク 軽石水苔編 2012.10.28
・管理 沖縄の秋編 2012.10.20
・管理 沖縄の冬編 2013.01.19

2012年07月16日

リュウキュウエビネ。

曇ときどき大雨:最低27℃、最高32℃(第2ハウス)

例年になくエビネ三昧の日々。
というのも、ネオパークで開催中の『夏咲きエビネ展』
の会場でナゴランの販売をしているためです。

午後には海洋博の方の『夏咲きエビネフウラン展』に
唐澤先生の講演を聞きに行ってきました。

名護は大雨でしたが、海洋博はきれいに晴れていました。
びっくりでした。

帰る際も、山を超えたら大雨で、
びっくりでした。

リュウキュウエビネ。

リュウキュウエビネ。

リュウキュウエビネ。

『リュウキュウエビネ』と『リュウキュウ(ユウヅル)』について
講演とエビネ愛好家の方々から教えていただいた知識をまとめてみました。
(という意気込みでしたが、まとまり無く列挙するだけになってしまいました)

・『リュウキュウエビネ』Calanthe okinawensisと『リュウキュウ』は別物

・『リュウキュウエビネ』と『リュウキュウ』は外見がよく似ている。
 非常によく似ている個体もあり、最終的には染色体を調べないと判定できない。

・『リュウキュウエビネ』について
  株は小型、葉はツルラン型の細め
  花茎が細く、弱く、花の重みで下垂する
  花は少なめ、花保ちも悪いため園芸的な価値は低い

小型であるということと、花の重みで下垂する
という点が強いて言えば特徴といえるかもしれません。

今回、両展示会で目にした『リュウキュウ』は
花がしっかりと直立しているものが多かったです。

花茎が細く、支柱で支えている株も、
数は少ないもののいくつかはありました。
どれも昔々に山から採ってきたものということでしたので、
本物の『リュウキュウエビネ』が混ざっている可能性もあるのでしょう。

・『リュウキュウ』は、ツルランとオナガエビネの自然交雑種につけられている
 園芸名、俗称であり、地方によってはユウヅルとも呼ばれている。
 また、自然交雑だけでなく、人工交配で作出したものも販売されている。

 この交雑種に『リュウキュウ』という名前がついたことが
そもそもの混乱の原因でしょうか。
リュウキュウという名前のエビネだから、リュウキュウエビネ、
僕の周囲の方々も実際にリュウキュウエビネと呼んでいますし、
これを本物のリュウキュウエビネだと思い込んでいます。

また、販売する側もリュウキュウエビネといって販売していますし、
リュウキュウエビネだと思い込んで販売しています。
でも、これは本来の『リュウキュウエビネ』ではないようです。

・『リュウキュウエビネ』は染色体の構造から
 ツルラン、オナガエビネより起源が古い
 つまり、この両者の交雑種が、それよりも古い起源のリュウキュウエビネであることはない

・現在、沖縄県内の愛好家たちに栽培されている株や
 山の中に稀に見つけることができるのは『リュウキュウ』の方であり、
 純粋な『リュウキュウエビネ』はホントに希少でまずお目にかかれない。

ただ、自然交雑種の『リュウキュウ』の方であってもわりと希少です。
希少種の中に紛れ込んでいる更に希少な種
探すのは難しそうですね。

そんな希少な個体がホントに存在するのかとも思いますが、
まあ、染色体を調べたら違ったということですから、
調べるのに使用した個体はどこかで大切に育てられているということでしょう。

・『リュウキュウエビネ』は古い時代に分布を広げた古い品種であり、
 のちに発生し強い適応力をもったツルランとオナガエビネが
 『リュウキュウエビネ』の生育地域に進出し、それらの間で
 互いに交雑が進み、純粋な『リュウキュウエビネ』が姿を消しつつあるらしい

『リュウキュウ』はツルランとオナガエビネの自然交雑種と言いましたが、
実際には、ツルランとオナガエビネとリュウキュウエビネの3種間の自然交雑種
ということになるのでしょう。

人の乱獲によって数が減っているということではなく、
自然淘汰で消えていったという点もマニアの心をくすぐるかもしれません。
(が、僕はマニアではありませんのでよくわかりません)

以上、間違いなどが含まれている可能性もありますので
その点はご容赦下さい。

しかし、リュウキュウエビネとリュウキュウだけでなく、
ツルランやオナガエビネにしても温帯のエビネですから、
例えば、本土で育ててみようと思ったら、温室が必要かもしれません。

沖縄県民以外で、実際に育ててみようという奇特な方も
ほとんどいないでしょう。


同じカテゴリー(雑記)の記事
JA植木市。
JA植木市。(2016-09-23 15:39)

大花卉園芸市。
大花卉園芸市。(2016-09-21 16:29)

いまさらながら。
いまさらながら。(2016-09-19 03:44)

らん展のお知らせ。
らん展のお知らせ。(2012-04-05 07:33)


Posted by なごらん at 04:22│Comments(4)雑記
この記事へのコメント
 イヤイヤ違いが良く解りました。リュウキュウエビネの花茎は斜めに伸びると聞いたことがありますが重さで傾くのですね。なるほど!

 石垣ではツルランをリュウキュウエビネと呼んでる人もいるので、よけい混乱してました。

 栽培品でもいいから実物を見てみたいものです。
Posted by アネモネ at 2012年07月17日 01:51
>アネモネ さま
少しでもお役に立てたなら幸いです。
しかし、ツルランもリュウキュウエビネと呼ばれていたりするものなのですね。
Posted by なごらん at 2012年07月17日 22:58
以前のブログに、

琉球国王は、名護蘭を壷に付けて、
食事の際には傍に置き、香りを楽しんだ、という言い伝えもあります。
中国や日本へ貢ぎ物として送ったという話もあるそうです。

と書かれておられましたが、どの本に書かれていた記述でしょうか? ナゴランの歴史を僕も詳しく知りたいので、ご教示いただけたら幸いです。
Posted by し at 2012年07月22日 13:58
>しさま
祖父から聞いた話ですので、どの本にというのはわかりませんし、一般に閲覧できるような書籍にのっているかどうかもわかりません。琉球王朝の記録として、文献としては保存されているのでしょうが、趣味で個人的に見たいというのは難しいかもしれません。

琉球王朝のナゴランの付けに関しては、これも普段展示されているようなものではないですが、首里城に絵が残っているそうで、祖父はそれを見せてもらったようです。僕は写真でみただけです。

昔、琉球王朝で植物管理の役職をしていた方の子孫がうちに訪ねてきて、その際にいろいろ話が聞けたようですが、伝聞ですので、正確なところはわかりません。当時は地元のテレビなどでもよく紹介されていましたので、祖父のもとには沖縄のナゴランに関するいろいろな情報が集まってきていたようですが、もう20年くらい前のことですので、詳しいことはわかりません。

あまり有用な情報ではないかもしれませんが、少しでもお役に立てたなら幸いです。
Posted by なごらん at 2012年07月23日 09:36
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。